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前頭葉で感じる性欲

前頭葉で感じる性欲人間以外の動物は、決まった季節に発情し生殖行動を起こします。 動物は脳の視床下部にある性欲中枢から、ゴナドトロピンというホルモンが放出されると、発情する仕組みを持っているからです。 動物の性欲中枢は視床下部によってコントロールされていますが、人間は視床下部だけでなく前頭葉も関わっています。

もし、人間も視床下部だけに頼っていれば、動物同様の発情期があり、それ以外の季節にはセックスの意欲が起こりません。猫やネズミなどの下等動物は、 性欲中枢に電気的刺激を与えると交尾を始めますが、人間にはそれはありません。人間のセックスは知的行動です。

人間の発情プロセス

人は視覚・聴覚などの五感で性的情報をキャッチすると、視床下部で性的興奮に変換します。それがいったん前頭葉に送られて、そこで性欲に変えるかどうかの判断をしています。 「性欲」とされた情報は視床下部にもどされて、全身に伝えられ、勃起や心臓の高鳴りなどの興奮症状を生じます。性欲はふたたび前頭葉にもどされて、性的行動に移るかどうかの判断が行われます。

人間が性欲を感じるのも、感じた後で性行動に移らないことがあるのも、前頭葉がコントロールしているからです。もし、このような働きがなければ、性的刺激を受けたときに、 どこででも性行為をしてしまうことになります。人は、性欲を感じた後に、その時の状況や相手、性行為に向いている場所かどうか、などさまざまなことを一瞬にして判断しています。 性欲と性行動は、実に複雑で速い脳の働きによって動いているわけです。人のセックスは、とても人間らしい行動とも言えるでしょう。

シニア世代にとって恋愛は大切なもの

わが国ではシニアの恋愛はタブー視される風潮があります。老いたら枯れるものと信じられ、高齢者が性的興奮を感じるだけで「エロじじい」「エロばばあ」と非難されかねません。 しかし、恋愛に年齢制限はありませんし、歳をとっても恋愛感情は消えるものではありません。

必ずしも恋愛とセックスとはイコールではありませんが、恋愛のプロセスにおいて性行為が重要なものであることは間違いないでしょう。 シニアが恋愛をすれば、その結果としてセックスがあるのは自然なことで、まったくイヤらしくも恥ずかしくもありません。しかも人の性行為は前頭葉がコントロールする知的な営みですので、 脳の活性化にもつながり、アンチエイジングの効果もあります。シニア世代が恋愛を楽しみ、性行為をすることは実に健康的であるとも言えます。

人間にとっての性行為は脳の複雑な機能を活用した知的営みです。シニアの恋愛は、推奨されるべきものと言えるでしょう。